作品解説・桃太郎伝説
 
 
「竹取物語」「浦島太郎」と同じく、古代からその原型が存在する、
歴史の古い日本のおとぎ話桃太郎。ブーケ2

全国にその舞台とされる土地は存在しますが、
今回は、愛知県犬山市の桃太郎神社に伝わる伝説をご紹介します。
 

 犬山遊園駅から徒歩約45分、素晴らしい透明度の木曽川沿いに黙々と歩くと、 見えて来る桃太郎神社。
入り口から境内まで桃太郎とそのお供の犬・猿・キジ、そして鬼達のリアルな像だらけビックリマーク
神社敷地内には、「木曽川にあった、おばあさんが洗濯した時の足跡」のついている岩などがありました。どんぶらこと桃が流れてきた川は、木曽川だったのですね?!
その岩についた足跡がおばあさんの物であるかどうかは別として、確かにあの川にいた女性達の足跡には違いないと、感動しキラキラ

そして、人の良さそうな神主さんにお話を聞いて参りました。

『この犬山の地には桃太郎伝説があり、この神社のあった場所はかつて、おじいさんとおばあさんの家だった…。
桃太郎は鬼退治後、おじいさんとおばあさんの死を見届けると、「自分の役目は終わった…』と言って、山に入って行き、そして二度と現れなかった。 村人達は、「あれは神の使いだったに違いない」と、桃太郎を神として祀ることにした。 それがこの神社である』

も…桃太郎の話に続きがあったとはビックリマーク

鬼を退治し人々を救った後、英雄として人の世の栄華を満喫する事もなく、 両親を看取った後山に入って身を隠してしまうという、切ないほどストイックな人生を送られた犬山の桃太郎さん…。

お話を聞いた後は、展示されている桃太郎関連の資料を見て楽しみました音譜
とても古い桃太郎の絵、可愛い桃太郎の人形、 鬼のミイラの写真……………
 
え……………?!?!?!?!?!
鬼の…………みいら???????????
鬼の…………。
いや、角生えてますもの………うん、このミイラさん角生えてますもの!!!!! うむ。鬼!!!おにおに。うんうん。

日本の歴史の中で、「鬼」と呼ばれていたものといえば、 「蝦夷」「隼人」「土蜘蛛」「熊襲」「山の猿」などと呼ばれた日本の先住民とされる民族達が思い出されます。
これらは日本にいち早く住み着いていた縄文人とされ、
渡来系の大和の一族が弥生人のモンゴロイド(黄色人種)であるのに対し、 日本の先住民族の縄文人はコーカソイド(白色人種)であるとか、いやいや、古モンゴロイドである、等の議論がなされています。
ちなみに現在の日本人はこの二つの人種の混血であるそう。
狩猟文化の彼らの多くは、体に入れ墨をし、普段は大木の穴に住み、冬は洞窟に住んだとか。

古代~江戸時代に至るまで、この先住民族は大和朝廷を中心とする大和の一族と異なる者達として、退治・迫害をされ続けて来ました。

各地でこの「鬼」を退治して自分たちの土地の平穏を守った英雄の話が、 いつの間にかそれぞれ桃太郎の話と合体して行ったので、 日本全国に桃太郎伝説がこんなにも沢山存在しているものと思われます。
岡山などに伝わる桃太郎伝説は、大和の人VS渡来人となるので、 また違った見方となって来ますし、 他にも盗賊であるとか山賊であるとか色々な想像が出来ますが、 いずれにしろ、自分たちの土地の英雄伝が桃太郎のストーリーと同化したものなのでしょう。

どの土地のものが本物なのかと言いますと、 どれも桃太郎ではない名も無き英雄であり、そしてどれもが本物の桃太郎なのでしょうね。

それぞれの土地に伝わる桃太郎像が、少しキャラがぶれていたり、小道具が違っていたり、 細かい設定があったりして面白いので、いつか全国全ての桃太郎伝説の地を、めぐってみたいものです星